失われた長崎漆器。長崎の素材と漆の様々な技法を使って長崎の工芸や文化をつなげていきたい

このプロジェクトは2023/05/31に終了いたしました。温かいご支援、ありがとうございました。
  • stars集まっている金額
    ¥171,000
    (目標 ¥500,000)
  • flag目標達成率
    34%
  • local_offer購入数
    13
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    終了しました
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長崎には漆器から始まり漆器に終わるという卓袱料理の文化があります。 長崎の素材の可能性を失われた技術をより多くの人に知ってもらいたくて 世界で『Japan』と呼ばれる『漆芸』の技術を用いて長崎の素材で板にしました。
    • はじめに

    • 初めまして。大田智宏です。私は長崎市で生まれ育ち、福岡の建築専門学校卒業後、福岡県大川市で店舗什器や内装部材の加工取り付け、創作家具や空間演出等の製作を住み込みで修行しました。
      丁稚という弟子が終わった後、故郷長崎の木工所で教会群の修復や施設など、全国各地の什器や家具、建具の製作に携わってきました。


    • 衝撃を受けた作家と漆芸品との出会い

    •  全国を車で旅をしながら長野県でふとgalleryに入りレジ近くの銀のスプーンを手にした時
      「軽いっ!!」と思わず口に出した私。店主「この作品は木で漆の技法で作られてるんですよ。」この出会いから漆の表現の自由さに感動しました。長崎の文化財などに携わりながら、工芸の文化や歴史に興味を持ち始め、一から学ぶために石川県立輪島漆芸研修所に入所を決意しました。
       世界各国から工芸を学ぶために集まる研修生に刺激を受けながら、「工芸」というものづくりの根源と考え方、歴史を学ぶ事ができました。そこで私は、地域の素材や技術、また長崎の文化、歴史の魅力を再確認したのです。
      工芸に関する文献を調べていくと重要な文化を持っている長崎のことをより誇りに思うようになりました。
      また、長崎の地に帰ってくると、かつての技術がなくなっていたり、後継者不足などの理由で失われていく素材や技術があることに気づきます。
      現在工芸作家や金継ぎ、修復修繕などに取り組みながら素材を作る側のストーリーや関連性を大事に作品に取り組んでいます。
    • 長崎の教会等に携わっていた一部の様子
    • 長崎県内の以前製作していた家具等の様子
    • 長崎市美術展入選作品「ガラス縄胎曙塗 帆風」
      この作品は長崎凧に使用されるすべての材料を漆芸の技術を応用して製作しました。糸を使った縄胎漆器の技術を輪島で学んだことを活かし、長崎の工芸品であるビードロよまを使用。旗揚げ大会などで切れて捨てられるビードロ糸。凧が空高く上がったところから見える長崎の海や波風を表現して製作しました。また裏には凧で使用されている和紙を使い一閑張という技法を採用しています。この技法は、長崎くんちのお祭りの傘ボコの鯛などにも使用されています。
    • 長崎県美術展入選 「波の綾」
      この作品は長崎の青貝と大村湾で養殖された真珠、長崎鼈甲、長崎の真竹を使用して製作しています。途絶えた長崎螺鈿、藍胎という技術、また脚は教会の天井の構造をイメージして十字に交差した中に長崎鼈甲を埋め込んでいます。さまざまな長崎の工藝素材や技術を波の様子にとらえ素材から長崎の歴史や文化を語れるよう想いを込めて製作しました。
    • 金沢での個展の様子
    • 全国の工芸材料の危機

    • 日本の産地に足を運び、工房の見学や職人から実際に話を聞きコロナだけでなく伝統工芸が危機になっている現状を目の当たりにしました。今では日本の半数が倒産の危機になり、後継者問題、製造をするための道具や材料も同時に危機になっています。文化庁や産業省でも取り上げられています。
      私が学んできた漆芸は、塗る物があってから存在します。刷毛は人の髪の毛を使い、筆は動物の毛を使い、長崎の対馬産の黒名倉砥石や長崎のくじら髭で作られるヘラを使います。石川県にいながら長崎から送られてくるものに喜びを感じました。
      工芸の本質はその土地の自然素材を使い手作りし、手直しをしながら何十年何百年と世代を超えて使い続けることができます。
    • 湯江和紙との出会い

    • 作品製作に必要な素材を探してた矢先に出逢った長崎県産の手漉き和紙。
      工芸材料に欠かせない和紙。全国の工芸材料が危機に立っている状況の中、産地として途絶えてしまった和紙を復活した湯江和紙。1971年途絶えた歴史を40年後に復活させる会を立ち上げ復活させた、県内唯一の手漉き和紙。
      長崎で和紙の原料の楮から育てて、和紙を漉く環境を復活させるには想像を超えるパワーが必要だったと思います。素材や材料を何か少しでも手助けになれないか、後世に残せるような継続的な取り組みを行うことができないだろうか。長崎のために何かをしたい気持ちが強くなり、今回プロジェクトを行いました。
      Instagramでとどろき工房の様子や活動様子を見ることができます。
    • https://instagram.com/wasinowasi?igshid=YmMyMTA2M2Y=
    • 長崎にあった漆の技術

    • 朱塗りの円卓で鰭椀から始まり梅椀に終わる長崎食文化の卓袱料理。漆業界で卓袱料理の話をすると盛り上がり、漆をやっている人がなぜいないのか問いただされていました。
      漆工の書籍には長崎の出島から伝わった工芸技術が多数あり、今では失われた長崎特有の技術もあります。長崎歴史文化博物館には漆芸に関わるたくさんの収蔵品があります。長崎漆器、長崎螺鈿、長与焼や亀山焼に塗られた陶胎漆器、金唐革、藍胎漆器、鼈甲細工に加飾された細工物など、こういった美術品だけでなく椀や日常品にも漆は長崎に深く関わっていました。
    • 漆の魅力

    •  漆はウルシの木から採れる、100%の天然樹液です。ヨーロッパで『JAPAN」と呼ばれ、日本の代表的な工芸品の漆。安全な塗料というなのはもちろんのこと天然素材で、抗菌、殺菌でサルモネラ菌やO-157、黄色ブドウ球菌、大腸菌、腸炎ビブリオ、最近ではコロナウイルスを24時間で99%以上が減少させる効果など研究結果が確認されています。植物由来でありながら完全硬化すると酸、アルカリ、耐久性、耐熱性、耐水性、防腐性の高さなど、薬用や食用など漆の魅力はキリがないほど出てきます。写真にはなかなか伝わらない使い込むほど漆のしっとりとした艶が出てきます。
      現在日本文化財漆協会、鳥栖漆会で育成活動にも参加しています。いずれは長崎にも漆を育てていければと思っています。
    • そもそもなぜITAなのか。いろんな造形を考えてはいたものの、素材を活かせる形を考えたところ、フラットでシンプルに見た人が創造できるこの形に辿り着きました。軽くて様々な用途に応用出きます。器としての機能はもちろんのこと壁面にパッチワークのようにアートにもなります。
      住宅や店舗の内装など、建具や家具様々な表面材にも長崎の素材をたくさんの人に創造を広げていければと思ってこのITAを作りました。

    • 和紙のと漆の一閑張りという技法

    • 和紙と漆を使った「一閑張り」という伝統的な技法があります。長崎くんち飾りでは竹で骨組みを作り、紙を貼り漆で彩色された「長崎張子」と言われ、傘ボコなどに多く使われる技術です。
      和紙を貼り、朱色を塗り重ね、浄法寺産黒漆を上塗りに施しました。曙塗りと呼ばれる技法ですが、経年変化により黒が透け、使う度に朱色が顔を出してきます。長崎の唐寺を思わせる、また漆黒の深い艶はチョコレートを思わせるような仕上がりになっています。
    • シュガーロードの文化を語れるように

    • 砂糖を炭にして、砂糖乾漆という材料を作りました。簡単にいうと砂糖の炭です。漆の技法には自然素材を持ち入りますが、砂糖も使います。この材料は高蒔絵の下地や刀の鞘に塗られる様々な変塗りの材料として使われます。
      「この板には砂糖が使われててね、、、、長崎にはシュガーロードという歴史があって、、」というような長崎に行きたくなるような話題かできるようなそんな作品を作りたくて砂糖を使用しました。砂糖と青貝を蒔地仕上げにして、鮑貝は長崎の夜景をイメージして取り入れています。
    • 長崎ハタをITAに。世界初!ビードロよまを使った技法

    • ビードロよまという工芸品をご存知でしょうか。
      麻糸に米のりですりつぶしたガラスの粉をつける糸。ビードロはガラス、よまは糸の意味。ザラザラとして肌が切れそうな感触をしてます。長崎のハタ揚げはこのビードロよまを使って、切り合うのが特徴で喧嘩バタとも呼ばれているそうです。調べたら、インドやインドネシアの方も使用しているとのこと。出島から異国情緒ある長崎ならではの文化ですね。
      コロナ前に作品としてビードロよまを使った板を製作していました。ビードロよまを製作されている小川ハタ店さんとの協力もあり、切れて捨てられるビードロよまを活用して製作をしていこうと矢先にコロナでハタ揚げなど中止に。今年は4月に大会ができるとのことなので、楽しみです。
      作れる個数はまだ未定ですが5月初旬からの製作開始を予定しています。
    • 長崎をイメージして製作した2作品。
      左から青、朱の漆を何層にも塗り重ねと青貝を蒔いてます。長崎の異国の雰囲気とかすかに香る潮風の匂い、夜には夏の暑さと夜景を思い出すような漆黒の中に光る青貝の美しさは品があります。
      右は長崎市美展入選作品です。
    • 長崎張子という長崎の工芸

    • 長崎の工芸の縮図を見るにはくんちの傘鉾を見るとよくわかるいいます。その中でくんちの傘鉾に多く使われてる技術「長崎張子」。長崎張子は本来、骨組みになる竹を編み、和紙を貼り漆をなどで彩色するものなのですが、今回厚手の和紙を10枚蕨のりで貼りかさね、漆を塗り重ねて製作しています。竹を使用していないので長崎張子と言っていいのかわかりませんが、漆では、はりぬきという技法を使って長崎張子として今回発表しています。
      今回湯江和紙と長崎凧をメインの素材として研究していたので掛け合わせました。湯江和紙を使った長崎凧型の小皿を製作いたしました。
      並び方で長崎のシンボルの紫陽花や十字架の形にもなり、様々な楽しみ方があると思います。おたけたしやアクセサリーなど、使い方の幅は無限大です。
    • 湯江和紙と砂糖箸

    • 今回クラウドファンディングのために湯江和紙と砂糖を使ったITAと同じ技法で箸を作りました。
      芯は能登ヒバを使用し、軽くしなやかで柔らかい口当たりになります。
    • このプロジェクトで実現すること

    •  このプロジェクトは長崎の漆を復活したいと、長崎を離れる5年前に言って漆芸の門を叩いたことを今も思い続けている私の長崎愛のプロジェクトです。
      大量生産大量消費の時代の中、ものがありふれ、作る意味を考え続ける毎日。サスティナブルやSDGsはもちろんのこと長崎の工芸や素材を使い製作販売することで、私自身微力ではありますが、素材を定期的に購入できます。
      そして長崎の工芸技術の向上や素材を持続でき、次の世代へつながっていくものづくりが実現すると思います。またこの技術を工芸だけでなく、きっかけとして、インテリアや内装、建築など街全体で盛り上げて行ってもらえればいいなと思っています。
    • 支援の使い道

    • 今回の目標金額は50万円です。集まった資金は、クラウドファンディングに関わる諸経費(手数料やリターンの原価・配送費など)を除いて、現在取り組んでいる長崎漆器の鰭椀や梅椀の製作、螺鈿の試作材料や研究費用として活用させていただきます。
      皆様に作品を通して長崎の文化や歴史、素材など、たくさんの想いとストーリーが思い浮かぶようなそんな作品を作りたいと思っています。伝えていきたい長崎のことを、多様性を持ちつつ挑戦していきたいと思っておりますので今後とも温かく見守ってもらえると幸いです。
  • 新着情報

    本日全送付完了しました。
    2023/08/24 17:47:56
    本日全送付完了しました。
    お待たせしました。
    本日リターン品の送付を完了いたしました。
    リターン品は7月中には完成していたものの、漆は乾燥をさせないといけなく、ムロと呼ばれる湿度を与えた箱にギリギリまで乾燥させていました。本当は三ヶ月ぐらいは寝かせてお届けしたいのが本音です。
    漆は湿度で乾きます。使って、洗って拭いて適度に湿度を与えることで、強固になっていくと言われています。水につけ置きは厳禁です。中性洗剤でさっと洗って、拭いてください。
    製作しながら愛着が湧いてしまってますが、たくさん育ててあげてください。
    よろしくお願いします。
    貼り箱も挑戦いたしました。不器用ですが、心だけは込めてます。

    Instagramやnoteなどのツールを使って発信もちょこちょことやっています。暖かく見守ってもらえると嬉しいです。



    東京銀座×京都巡回展に参加します。
    2023/06/24 15:15:31
    東京銀座×京都巡回展に参加します。
     季節は6月の終わりを迎え、夏の匂いをひしひしと感じるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。

    私は先日、先日長崎螺鈿の材料を見に関西の方を訪れていました。何を持って長崎螺鈿というのか資料などをあさり、研究をしているところです。

     展示会のご案内です。グループ展ではありますが、東京銀座と京都の巡回展に参加することになりました。

    第七回 優美展 

    京都会場『be 京都』
    2023年7月15日(土)〜20日(木)
    10:00〜17:00(最終日16:00まで)

    東京会場『ゆう画廊』
    2023年7月24日(月)〜29日(土)
    12:00〜19:00(最終日16:00まで)

    ご支援してくださりました皆様におハガキをお送りいたします。何卒よろしくお願いします。





    福井県から返礼品製作の漆が入りました。
    2023/06/13 17:29:27
    福井県から返礼品製作の漆が入りました。
    今回お世話になる、福井県にある辻田漆店さんから漆を購入いたしました。
    福井県越前市は漆の里があり、漆掻きの発祥として知られています。越前漆器が有名なのですが、そのすぐ隣には和紙の里があり、佐々木小次郎の里がありと、里が3つ近くにあるので個人的に好きな場所の一つです。
    今回購入させていただいた辻田漆店さんは、以前訪問して漆を精製する製造過程や漆のこと、現在の状況など沢山聞くことができました。
    現在息子さんが後を継ぎ技術の継承を行なっているところなので、snsなど精力的に発信しているので応援したい気持ちが強いです。
    現在返礼品を製作してます。
    張子の方は、蕨のりで100枚貼り重ねている途中です。蕨のりはレバーみたいな感じで作業性はとても悪く指で塗っています。

    長崎初個展終了しました。
    2023/06/05 15:31:59
    長崎初個展終了しました。
    長崎は良い天気が続いています。
    長崎での初めての個展が終わりました。佐世保市博物館島瀬美術センターにて1週間程度ですが、良い出会いもあり感謝しています。
    輪島研修所時代の学んだパネルや素材の説明やこの地域にはこんな素材を作っている歴史があって、など興味を持たれる方は何度も足をお運びしてもらってうれしい展示会となりました。

    さて、返礼品づくりを着々と製作しています。
    昔の人はすごいですね。わらびの粉を接着剤にするなんて誰が考えて広まったのかすごく気になります。

    長崎での初個展が始まりました。
    2023/05/29 23:48:35
    長崎での初個展が始まりました。
    長崎は今日は雨だった。
    みなさまいかがお過ごしでしょうか。梅雨に入りしたそうです。私が大好きな長崎市の花『紫陽花』がもうすぐ見頃の季節になります。

    5月29日月曜日から長崎県の佐世保市博物館島瀬美術センターでの個展の準備。
    素材を活かす漆のチカラと題名を1分で仮契約の時に決め、さまざまな素材を使った展示になっています。
    うつわの黒や朱を想像してこられた方がこれも漆?って思えるような漆の奥深さを少しでも知ってもらいたく今回の個展のコンセプトとしました。
    佐世保TVSの取材を受け、佐世保、佐賀の一部のケーブルメディアで19時から7回放送されるようです。
    今回のクラウドファンディングや九州漆の活動などの紹介も簡単にしていますので、お近くの際は気軽にお越しください。

    展示会のお知らせ
    2023/05/23 16:39:39
    展示会のお知らせ
    早くも残り8日となりました。
    ご支援くださった皆様。ありがとうございます。
    最後の週になりますがどうぞ優しく見守ってくれると幸いです。

    展示会のお知らせ。

    大田智宏展 〜素材を活かす漆のチカラ〜

    場所 佐世保市島瀬博物館島瀬美術センター 一階フリースペース
    〒857−0806長崎県佐世保市島瀬町6−22

    会期 5月29日から6月4日(5月30日休館日)
    10:00から18:00(最終入館17:30)
    5/29 12:00から、6/4 16:00まで

    在廊は5/29 6/3.4の予定です。

    作品や金継ぎしたもの、和紙、ガラス、竹、木や食品を使用した技法など自然素材を用いた板などを展示予定です。無数にある様々な表現のJAPANと呼ばれる漆に触れてみませんか。




    リターン品準備中。
    2023/05/11 01:55:26
    早くも残り20日となりました。
    26%になっています!すごく励みになります。
    今回長崎張子ハタ型の糊を紹介します。
    本ワラビ糊を使用します。わらび餅を作る際に使用されるワラビの澱粉質で、本来日本各地のお祭りに使われる出し物にはこの糊を使用されていたようです。
    長崎くんちの傘鉾意外にも唐津くんちの物など様々な和紙の貼り付けに使用されています。
    昔の糊と現代のボンドを比較します。はっきりいうと、ボンドの方が早くて作業性があります。ただ、ボンド臭さと口に入れるものを作るので、古来の天然素材で制作した方が安心安全です。
    また、こういう技術をできる、直せる人が県に一人いてもいいんではないかと。
    近年唐津くんちの修復の際、輪島で職人の募集がありました。今ではその職人とも知り合いです。長崎のもの長崎の地で修復や修理できればと継承と理想です。

    残り25日となりました。
    2023/05/06 01:59:20
    残り25日となりました。
    ゴールデンウィーク終盤になりました。いかがお過ごしでしょうか?
    5月の1日、2日と人が混む前に大分県別府市の方に竹を見に行きました。別府は伝統工芸にも指定されている竹工芸の産地です。祖父が竹籠を編んでる姿を見てるのもあって興味があったんですね。
    私は工芸の世界に踏み入る前は、雲仙や大分のホテル等のディスプレーや洗面台の鏡の枠などの竹の加工を経験していました。木工なのに?と思われますが、産地ではない木工所では図面に書かれた制作物は全て制作しなければなりません。竹も石も樹脂も磁器も、そういう観点からするとさまざまな素材を扱う漆芸を学ぶことは必然だったような気がします。
    石川で震度6強という大きな地震がありました。たくさんの知り合いがいるので心配です。
    私も輪島で震度5を経験しました。近くの山に避難して、船が一斉に沖に出る光景も蘇りました。緊急地震速報の音が鳴り響き余震に恐怖する日々を思い出します。避難を優先にお気をつけください。
    話がコロコロと変わりますが、なんと19%となっています!!
    ありがとうございます!あと25日で79%、コツコツと頑張ります。

    長崎歴史文化博物館にて、肉筆浮世絵の世界展の開会式・内覧会に参加してきました。
    2023/04/22 01:37:19
    長崎歴史文化博物館にて、肉筆浮世絵の世界展の開会式・内覧会に参加してきました。
     今日の長崎は晴れ。風が強かったのですが桜が散り、様々な色のツツジが季節の変わり目を告げているようです。
    長崎の工芸や歴史を知る上で欠かせない長崎歴史文化博物館をご存知でしょうか。観光地から少し離れていますが、意外と行った事ない人が多いんです。内部の建具は福岡の大川で師事していた師匠が、地獄格子等を製作に、門は長崎で勤めてた木工所の施工で、とても私にはゆかりのある建物です。
    浮世絵というと版画のイメージが強かったんですが、肉筆とは版画じゃなくて筆で一本一本描かれた浮世絵のことなんですね。
    私も2度訪れたことある岐阜県高山市の光ミュージアムからのコレクションなのですが、111点と思っていたより内容が濃く、肉筆浮世絵の展示の多さは国内初ではないかと言われてました。葛飾北斎の「日 龍 月」は息をのみました。日本人は書いてない部分を想像力で楽しむんですね。
    展示会以外にも私が取り組んでいる長崎の漆器を多く見ることができ詳しく解説されてあるのでご興味がある方はお越しください。
    写真は長崎歴史文化博物館内で、江戸時代の絵画にも描かれている長崎式鯉のぼり。グルングルン回ります。

    漆の種を蒔きました(プランターですが)
    2023/04/15 22:31:57
    漆の種を蒔きました(プランターですが)
    閲覧ありがとうございます。
    福岡県鳥栖市で漆の活動のサポーターになっている私ですが、今回種を頂いたので、漆を種を育ててみようと試みています。
    何度か種から挑戦したことがあるのですが、発芽率0%。今回は漆の栽培方法の本を読みながらの挑戦となるので、100粒のうち1つでも発芽すればいいなと思ってます。種の周りに蝋があるのですが、脱蝋という工程がうまくいっているのか不安です。同じ長崎県の島原市ではハゼの木から取る和蝋燭を製造する所があるらしいのですが、漆の木からも蝋が取れるので、お話をしに行ってみようかなと思っています。
    漆が取れるまで約15年長いですね、、、
    一本の木から200ml。産地ではないですが、少しずつお勉強をしています。

    使用する湯江和紙について。
    2023/04/13 21:00:16
    使用する湯江和紙について。
    たくさんの閲覧ありがとうございます。
    残り49日となりました。

    ITAに使う和紙について。
    長崎県の諫早という地域で和紙の原料になる楮を育てることから一環して制作をしている「とどろき紙工房」。
    水が綺麗なところにはいろんな手仕事が発展していますね!
    日本名水100選にも指定される轟峡の水なのですが、道の駅や山にいくと湧き水を汲む場所や幻のそばもあります。とどろき紙工房の近くではパラグライダーや温泉施設もあり、長崎で話題の干拓の堤防が一望できるところにあります。
    途絶えた産地の技術を試行錯誤しながら和紙と向き合う姿。継ぐ人もいるし、この施設を作るなみならぬ労力は本当に尊敬します。昔は高級懐紙で料亭などに卸していたそうです。
    失った技術を取り戻すのは難しいことです。機械的な和紙と違い、今は薄さを求めると、厚みも模様もバラバラですが、そのままITAには模様として同じものがない一点ものとして制作しています。継ぐひとの技術も私の技術も一緒に応援してもらえると幸いです。

    残り49日となりました。
    2023/04/12 02:07:24
    残り49日となりました。
    新着情報閲覧していただきありがとうございます。
    なんと!11%になっています!!ご支援ありがとうございます。
    大変うれしかです。
    今日は漆塗りの工程で一番重要と言われる木地固めという工程を行いました。塗装業界での工程と同じです。基本的に漆での乾かし方が他の塗料とは変わります。ここで使うのが中国城口産生漆(キウルシ)を使用しています。中国産でも日本と同様な成分でその中でも城口産は品質が良いとされています。
    自分が使う分は植林して漆掻きからそれを使うというのが本当は理想なのですが、植える土地もなくそれを収益化できる知識が今私は持っていないのが現状です。
    漆の木地固めにはたっぷりの漆を木地の中に手早く吸い込ませ、ゆっくり乾かして木地を強固にする役割を担っています。漆は温度20度から25度、湿度は75から85%が一番乾く環境です。基本的に湿度で乾きます。
    中国産漆は100g3000円前後、日本産は100g15000から20000円前後と、一瞬でなくなります。
    これからの漆の値段は上がり続けていくことが予想されています。
    循環をどうするべきか、作る責任を深く考えながら日々過ごしています。
    この写真は日本文化財漆協会での技術研修の時になんとなく撮られたものです。場所は岩手県浄法寺。毎年行きたくなるすごくニッチな場所です。
    画像が一枚だけしか貼れないのが辛いところです。

    報告があります!大事なことを書き忘れていました。読んでください!!
    2023/04/10 23:49:40
    報告があります!大事なことを書き忘れていました。読んでください!!
    大事なことを書き忘れてました!!
    今回の返礼品について、
    修理や塗り直し等は全て無料でお受けします。期間は私が生きている限り有効です。
    送料は負担してもらう形になりますが、私も変わっていく姿を見たいんです。
    よろしくお願いいたします。

    砂糖が材料になるまで。
    2023/04/10 01:20:28
    砂糖が材料になるまで。
    こんにちは。
    今日の長崎も気持ちいい天気でした。
    杉花粉も少なくなって過ごしやすくなってきました。

    今回砂糖乾漆の作りを話します。この技法は輪島での研修で蒔絵講習の際に教わった一つの材料です。
    砂糖をひたすら煮詰めていきます。砂糖のサラサラをとしてカラメルになり、膨張します。
    一日中煙と炭になるまで、水分が残らないようにヘラを動かし続けます。
    右手が燻製になると同時に煙で近所迷惑かもしれないと申し訳ない気持ちを思いながらヘラを動かし続けてます。
    この炭になったのを薬研(ヤゲン)という千と千尋に出てくる釜爺が薬湯の調合に使う道具を本来使います。薬研を持っていないので、今はコーヒー豆を挽くミルを使って手でゴリゴリしています。
    それを粒度別にふるいにかけるのですが、材料作りにまだまだ時間がかかります。
    今日は500gの砂糖を炭にするまで行いました。
    コツコツと材料作りをしています。

    ITAの話です。作品無事帰ってきました。
    2023/04/08 23:23:58
    ITAの話です。作品無事帰ってきました。
    閲覧ありがとうございます。今日の長崎はよか天気でした。

    個展から作品が無事に帰ってきたので安心しております。

    今日は返礼品のITAの制作をしていました。
    木地に使われる材料は榀材の共芯と言って、ホームセンターなどでは売っていない漆器ならではの材料。
    北海道から取り寄せています。
     楽器のカホンや高級なスピーカーの材料にもなります。
    輪島や四国の漆器の盆に使われる材で最もポピュラーなのですが、このITAの厚みは9mmを使用しています。和紙や
    砂糖乾漆を1mmほど厚みが出でくる計算になります。

    榀ベニアといえば、ホームセンターで購入できますが、表面の片面の0.5mm程度が榀材になっています。使っていくと中は詰まってなく経年で穴が開く可能性があるみたいです。ITAには共心を使用しています。

    長崎では練物が有名でかまぼこ板が他の産地に比べ独自の進化をあげてきました。
    練物を蒸したりする加工で水分を含み反ったり割れたりするの木材なのですが、長崎の蒲鉾板は優秀らしいです。
    ただ、返礼品の板にするにはサイズがなく小さすぎるので諦めました。
    もっと身近な材料でかつ各自培った技術が出会うと特殊な事だったりしますね。
    サイズは10センチ×30センチ
    このサイズはカステラの1斤サイズが綺麗に載るサイズです。料亭の職人さんや和菓子の職人さん、様々な人にサイズや色の話をしたところ、良い好評を得ました。
    なんだか嬉しい。
    並べていくと煉瓦造りや長崎の石畳を想像してもらえるようにこのサイズのITAを今後長崎だけでなく世界の材料を用いて作っていこうと思いを馳せてるところです。




    クラウドファンディング三日目が経ちました!
    2023/04/07 21:42:11
    クラウドファンディング三日目が経ちました!
    新着情報初投稿です!!
    マジで恋する5秒前みたいなドキドキの投稿です。
    実を言うと、4月5日は有名なドラゴンボールの作者鳥山さんの誕生日と被って、私の誕生日でもあります!!(最近洋菓子のカヌレにハマりました)
    現在ご購入されている皆様、本当にありがとうございます。初挑戦は不安で、昨夜の夢に目標達成の夢で起き上がってしまいました。正夢になるように思いが届くよう頑張りますので、最後まで宜しくお願いします。
    4月6日に京都個展から長崎の方に帰ってきました。
    そして4月7日!!長崎県佐世保市にある島瀬美術センターでの展示が決まりました!打ち合わせしてきました!
    日時 5月29日から6月4日(30日休館)
    ラストスパートの期間に!2日間被っている!やります!
    京都の個展では返礼品の試作品をたくさんの人に見てもらい、かなりの好印象でした。
    海外の方に驚かれることが多かったです。日本のココが素晴らしい!!
    この漆黒と言われる透き通った色は、なかなか写真では撮れないのが難点ですが、
    これから、返礼品の製作と国際公募展に向けて作品を作り始めます。
    Instagramやここで、活動を少しずつ報告させていただきます!!
    本当にこのITAは色を素敵に映します。

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    • 西 美帆子
      応援してまーすꉂꉂ📣📣✊📣✊📣✊📣✊
      • Tomohiro Ota
        西さん初コメントありがとうございます!!これはサイト初のコメント者かもしれません!! 京都での個展もありがとうございました。七月にまた京都で展示する予定なので楽しみにしてます。

出品者のプロフィール

Tomohiro Ota

Tomohiro Ota

長崎県長崎市生まれ。麻生工科デザイン専門学校建築学科卒業。 福岡では福井樹美氏、長崎では久保勝彦氏を師事。 店舗什器や内装部材、創作家具の加工取り付け等の制作から、県や市の施設の什器や世界遺産になった教会群の文化財の建具、祭壇、柱等の修復、新調などにも携わる。 また、重要無形文化財技術伝承者養成石川県立輪島漆芸研修所専修科を卒業し山田勘太氏に師事。漆芸を通して、日本伝統技術や文化を学ぶ。 ・家具製作技能士1級、建具製作技能士1級 ・日本文化財漆協会正会員
商品
「推し」てください。
¥3,000 (税込)
残り 98
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ご提供予定時期:CF終了後1ヶ月前後
湯江和紙と砂糖で作った箸
¥10,000 (税込・送料込)
残り 27
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ご提供予定時期:クラウドファンディング終了3ヶ月前後
長崎張子 ハタ型 大2個 小2個セット
¥15,000 (税込・送料込)
残り 25
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ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
ITA(湯江和紙と砂糖)
¥20,000 (税込・送料込)
残り 29
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ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
ITA ビードロよま 「波」
¥35,000 (税込・送料込)
残り 4
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ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
ITA ビードロよま 「五月雨」
¥35,000 (税込・送料込)
残り 5
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ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
FAQ・ヘルプ

商品一覧

  • 私を「推し」にしてください。 日本の「推し」文化、長崎の作家として推していただけるとありがたいです。 次回企画の研究費、材料費、個展のための費用に充てたいと思います。 ご支援のほどよろしくお願いします。
    販売終了
    • 価格(税込)
      ¥3,000
    • 残り
      98
    ご提供予定時期:CF終了後1ヶ月前後
  • ITAに使用した技法を箸にほどこしました。 芯材は能登ヒバを使用。湯江和紙を貼り、朱漆の上から黒漆を塗り、砂糖乾漆と青貝を使った津軽塗りの代表紋紗塗という技法を施しました。 長さ 23cm
    販売終了
    • 価格(税込/送料込)
      ¥10,000
    • 残り
      27
    ご提供予定時期:クラウドファンディング終了3ヶ月前後
  • 湯江和紙と漆を使って張子や張抜きという技法を使って製作したハタ型の小皿。とにかく軽いです。色は黒色のみとなっています。 サイズ 大 105mm×105mm×10mm 小 85mm×85mm8mm
    販売終了
    • 価格(税込/送料込)
      ¥15,000
    • 残り
      25
    ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
  • 湯江和紙と砂糖をつかったITA サイズ 横30㎝×奥行10㎝×厚1㎝ 重さ約140g
    販売終了
    • 価格(税込/送料込)
      ¥20,000
    • 残り
      29
    ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
  • ビードロよまを使用したITA。 ヨマの太さもそれぞれなので同じものが作れません。一枚一枚波のイメージで仕上げます。 サイズ 横30㎝×奥行10㎝×厚1㎝
    販売終了
    • 価格(税込/送料込)
      ¥35,000
    • 残り
      4
    ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後
  • ビードロよまを使って製作したITA。 色の出具合と螺鈿が一枚一枚異なります。 サイズ 横30㎝×奥行10㎝×厚1㎝
    販売終了
    • 価格(税込/送料込)
      ¥35,000
    • 残り
      5
    ご提供予定時期:CF終了後3ヶ月前後

特定商取引法に基づく表示

    販売事業者名
    株式会社connne

    販売事業者所在地
    〒850-0804 長崎県長崎市彦見町5-19

    代表者または運営統括責任者
    伊東直哉

    代表者または運営統括責任者(フリガナ)
    イトウナオヤ

    連絡先/ホームページ
    https://connne.co.jp/

    連絡先/電子メール
    info@connne.co.jp

    連絡先/TEL
    050-3637-8847

    販売価格帯
    各プロジェクトページの「リワード代金」をご覧ください。価格は税込です。

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    商品の引渡し時期またはサービスの提供時期は、各プロジェクトページの記載をご確認ください。

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    《支払時期》
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    輸送による商品の破損および発送ミスがあった場合のみ返品可。
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    起案者から対応方法をお客様宛にご連絡致します。